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日本の食糧自給率と遺伝子組み換え作物の危険性 [馬さし経済研究所]

日本の食糧自給率はわずか40%。これは、カナダの145%、アメリカ128%、フランス122%、
ドイツ84%、イギリス70%、イタリア62%と先進7か国の中では最下位です。

また、日本が輸入するトウモロコシの9割、大豆の8割、小麦の6割をアメリカからの輸入に頼って
います。そのアメリカが、最近では有機あきたこまち、コシヒカリを大量生産するようになり、日本
市場への参入を目指しています。

近年、アメリカの生産農家では、収穫量が増えて安定した収入が得られるため、遺伝子組み換え
作物への転換を推進しています。しかし、現在の遺伝子組み換えは生産者や流通業者の利点ば
かり強調されており、消費者にとって安価で安全な食品が安定供給される一助になるという最大
のメリットが無視される傾向があるように思われます。

主な遺伝子組み換えには、下記のものがあります。

除草剤耐性作物
特定の除草剤に耐性を持つ品種を作成し、その除草剤による雑草防除を利用するもの

害虫抵抗性作物
害虫に対して毒性を有するタンパク質を生産させることで、害虫の発生を抑えるもの

日本人の食卓には縁の深い大豆ですが、残念ながら大豆の国内自給率は3~5%で、残りは輸入
に頼っています。そしてその輸入のうち80%がアメリカからのものなのですが、アメリカでは既に
92%もの大豆が遺伝子組み換え品なのです。
アメリカでは、大豆、トウモロコシは家畜用のエサだから遺伝子組み換えへと全面的に切り替えて
も問題ないと考えているようですが、その大豆を食べている日本人はどうすればいいのですか。

遺伝子組み換え作物とは、遺伝子組み換え技術を用いた遺伝的性質の改変によって品種改良等
が行われた作物のことです。品種改良といえば聞こえは良いのですが、従来の品種改良(いわゆる
交配)と大きく異なる点は、遺伝子組み換えによって自然界にはありえない生物を生み出していると
いう事実と危険性をもっと認識すべきです。
特にアレルギー誘発の可能性に関しては「今後の詳細な検討が必要」とする研究者も多く、食品と
しての安全性は灰色なのです。

自国の農作物を買え、買えと言っておきながら、自国の利益のためにバイオエタノール用に振り向け
てみたり、安全性が完全には検証されていない遺伝子組み換え作物へと切り替えている農業大国
アメリカの現状を考えると、日本の食糧自給率を早急に引き上げる必要があることは明白です。
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YAP

日本の食物自給率をあげるために、政府はもっと考えるべきだと思います。
ここはやはり、職を求めている人たちをターゲットに、農業の復興を目指すべきではないでしょうか。
雇用問題もいくらか改善できると思います。
by YAP (2009-01-25 10:07) 

basashi

>YAPさん
若者にとってこれからの農業を魅力あるものにするためにはどうすれば
良いのでしょうか。
これはなかなか難しい問題だと思いますが、私はその答えのひとつが
農業の株式会社化であり、地産地消だと思っています。それは企業の
CSRレベルではなく、実際に利益を上げられるものにしなければ何の
意味もありません。
そのような観点から、先日岐阜県下呂市で進められている龍の瞳の
例を取り上げてみました。
http://basashi-diary.blog.so-net.ne.jp/2009-01-10
日本の農業はコスト勝負ではかなり難しいでしょう。まずはいかに安全
で付加価値の高いものを作っていくかを考えていくべきかと思います。
by basashi (2009-01-25 20:32) 

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